マクドナルド メガテリヤキ

eejump2007-07-05

人妻から飲みたいとのメールが来たので了解の返事を送った。20時の待ち合わせ10分前に到着。人妻はまだ来ない。しょうがないのでiPodPerfumeチョコレイト・ディスコ」を聴きながらぼんやりしてると手を振る人妻が見えた。歩きながら「何が食べたい?」と聞いてくるが飲みに誘っておいて何が食べたいはないだろう、この場合「どんな店がいい?」がベストクエスチョンだろうとぼんやりしてるうちに居酒屋に大決定。バイトの女の子が飲み物を聞いてきたが棒読みで「こちらのビールが新発売でなんかオススメなんですよー」というへなちょこトークに爆笑したので2人ともなんかオススメのビールにした。つまみはマグロユッケ、ポテトフライ、チヂミ、焼き鳥(なんこつ2本、砂肝2本)。人妻と会うのは3ヶ月振りなので近況の話で盛り上がる。人妻はビールを飲み干して何かジョッキに入ったものを頼んだ。私はもともと酒に弱い上に半年ぶりのアルコールも相成ってなんかオススメのビール小ジョッキであっという間に酔っ払った。ただ今日はむやみやたらに顔が赤くなったり青くなったりしていないので私の肝臓のアルコール分解能力を褒めてやりたい。人妻と私の共通の知り合いの話で盛り上がる。人妻はジョッキに入った何かを飲み干して日本酒の赤城山2合を頼んだ。私は酔っ払うのもすごく酔っ払うのも一緒だなと思ったのでカルピスサワー(りんご)を頼んだ。りんごを頼むときの顔がかわいいと人妻にからかわれた。私の人生観と夢を話した。人妻の夢は教えてくれなかった。旦那さんにも言ってないらしい。夢が叶うまで誰にも言わないとのこと。おのれはH.P.オールスターズ「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」か!!!と突っ込みたいなあとぼんやり思ったけどたぶん人妻はH.P.オールスターズ「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」を知らないだろうな2004年11月19日のポップジャムに出演した時は恐怖すら感じる圧倒的な大歩兵団の人海戦術にお茶の間のお嬢ちゃんお坊ちゃん達はおしっこ漏らすかと思ったんですよと解説しても分かってくれないだろうなと思った。小便のために座敷を立つ。酔っ払っているのでフラフラする。人妻はいつの間にか2合の日本酒を飲み干したようで「お代わり頼んでー!」と言われた。酒が強いってすごいなあ。「榛名山ですね!アイアイサー!」と群馬県ジョーク(赤城山榛名山ともに群馬県の山)を言うと笑ってくれた。小便から戻ってくると「榛名山って何だよー!」とからかわれた。どうやら人妻は私が本気で赤城山榛名山を間違ったと思いこんでいるらしい。これだから酔客は軽いんだアハハ。話はまだまだ尽きないが日付が変わり居酒屋の閉店時間になったので店を追い出された。会計は2人で5,980円。人妻がさっさと1万円札を出して会計を済ませたので人妻に3,000円を渡そうとすると「ユウキちゃんはぜんぜん酒飲まなかったから…」と言って考え込んだ。私はきっちり明朗会計にしようとするなら私:ビール、カルピスサワー(りんご)、ポテトフライ(全部)、なんこつ2本、チヂミ(半分)と人妻:ビール、ジョッキに入った何か、赤城山4合、マグロユッケ、砂肝2本、チヂミ(半分)の明細を出してみればいいんじゃないかなとぼんやり考えてると人妻は「じゃあこの3,000円で2軒目行こう!」と言い出した。私はその場合の現金負担配分を考えるのも面倒くさくて人妻ともう少し話がしたかったのでわーいわーいと喜ぶことにしました。2軒目はジャズバー。客は平日のせいか1人だけ。ボックス席に座る。マスターに飲み物はと聞かれて面倒くさかったので甘くて飲みやすいカクテルはと尋ねるとバーバラがオススメとのことでそれにした。人妻は何かよく分からない青いものをボトルで頼んだ。バーバラはマスターの言う通りクリーミーで甘くて飲みやすいが喉を通過した後、五臓六腑をアルコールが駆け巡る感覚が凄まじい。これはもしかすると女の子があまーいのみやすーいとグイグイ飲んで潰れて連れの男がウエッヘッヘというやつではないか。コワイコワイヒー。人妻とお互いの褒め合いをした。気が付くといつの間にか人妻の横に座り手を握っていた。まったく酒というのは訳が分からない。人妻が両手で私の右手を触る。官能的な触り方だなあとぼんやりした時には頭の中がセックスセックスセックスセックスセックスセックスと4年に一度のセックスフェスティバルになったので困った。6時間近くも1対1で喋り続けていれば話すネタも尽きてきそうだが人妻は元営業のプロであり私はその人妻に営業の基礎を叩き込まれたことがある。という2人なので話題などなくても創造、拡大、縮小、連想、逆転、破壊、再生とありとあらゆるテクニックを用いて喉が果てるまでニコニコと喋り続けていられるのだワッハッハ。体はくっついたままだけど。2人の男と女。「バードランドの子守唄」を聞きながら、体はぴったりと寄り添い合い、手と手を固く握り、頭の中はセックスフェスティバルのままミッションクリティカルな会話は続く。これを地獄と呼ばずして何と呼ぼうか。セックスだな。ここはセックスだろう。とりあえずセックスしてから考えよう。人妻はどう考えてるんだろう。まさかこの状態で化石燃料の枯渇問題とか公武合体運動のことは考えていないだろう。人妻が呟いた。「ユウキちゃんには○○ちゃん(彼女さん)がいるし、私には○○(旦那さん)がいるし…」ですって!メーデーメーデー!セックス遂行部隊諜報チームスクランブル!人妻が欲求を理性で抑制行動を確認!ただちに制圧せよ!隊長!部隊はアルコールのため役立たずであります!「めんどうくせえ。すべては星の動きに任せた」とのことです!確かに面倒くさかった。セックスはしたい。しかし人妻が理性を持ち出したので私も考えた。お互いの欲求が高まったからといってセックスをするべきなのか。ここで問題となる人間関係は私、彼女さん、人妻、旦那さん。私と彼女さん、人妻と旦那さんがセックスする分には何も問題はない。正規のパートナーであるからだ。ただ私と人妻がセックスをすると浮気と不倫になるのではないか。というかそもそもセックスが浮気と不倫のスイッチではないだろう。お互い正規のパートナーに秘密で異性と酒を飲み指と指を絡め笑い合うのはすでに浮気であり不倫ではないか。となるとセックスはその延長線上にあるマイルストーンに過ぎないのではないか。あるいは、私と人妻はかつて部下と上司だった。信頼関係は強固で特殊なものでいわば戦友である。そしてお互いの生活は壊したくない。私の生活があり人妻の生活がある。となるとこれは浮気でもなく不倫でもなく友人同士のコミュニケーションなのだ。戦友が再会し酒を飲みビリヤードをするようにセックスをする。ダーツをするようにセックスをする。よしこの論法だ。アルコールに漬かっている頭にしては上出来だ。と腹を決めたらこの戦友論法を披露する前になぜか人妻が泣いたので参った。人妻の涙を親指で拭う。この現場をお互い正規のパートナーに見られたらまごうことなき浮気と不倫の現場として申し開きができないと思うんだな。兵隊の位で言うと師団長なんだな。戦友論法はひとまず置いておいて人妻を落ち着かせることにした。涙を拭いマスターから水を貰ってきて飲ませて肩を抱いたり頭を撫でたり。人妻も落ち着いた。さてどうするか。泣かれたくらいでうろたえるのはよくない。感情が昂ぶれば誰だって泣くんだ。私なんかBerryz工房「素肌ピチピチ」を聴いてオイオイ泣いているじゃないか。私の左手は人妻の両手に捕まった。私の右手は人妻の腰を捕まえた。人妻の頭は私の右肩に止まった。午前3時。おしっこが漏れそうなシチュエーションだぜ。そういえば2人とも黙っている。ボス、「営業が沈黙する時は呼吸も止まると思え」と教えてくれたじゃないですか。人妻の髪は清潔な洗いたてのタオルのような匂いがした。どんなシャンプーを使っているか聞こうかな。私はシャンプー知識がないからどんな返答でも切り返せる展開を組み立てないと。そういえば私はシーブリーズのシャンプーを使っているがこの前ためしにそれで股間を洗ったら下半身が見事なメントールカーニバル、これは違う。これはさようならユウキ日記向けだ。シャンプーが目に入ると痛いのは化学物質を使っているからで体には良くない。同じように傷口に消毒液を塗ると痛い。傷が痛むような化学物質で傷が治るとは思えない。ここから湿潤療法ネタに行こう。湿潤療法の概要から始めて30分は持つな。と思ったがシャンプーのことは聞かなかった。つまらない会話をして体勢が変わるより黙って人妻の髪の匂いを嗅いでいたほうが1,000倍よい。さて、さてって何だ。さてどうしようってことだよ。そうだな、セックスだな。まず人妻の腰に回した右手に力を込める。左手をゆっくり動かして人妻の顎を捕まえてキスをしろ。たまにマスターがチョロチョロと灰皿を取り替えに来るからその気配には気を付けろ。その後人妻に声を掛けて店を出てホテルに行ってセックスしろ。以上だ。そうじゃなくてさ。何だセックスは嫌いか。違う!嫌いとかそんなんじゃなくってぇ・・・。好きだよ?好きだけどぉ・・・。「セックスをするかしないか」でまだ迷っている。めんどうくせえ。すべては星の動きに任せた。ワーオ!もう私はダメだ。アウアウ。人妻の頭が私の肩から離れた。「ありがとう。きもちよかった」ですって!わあああああああああああ!!!!!!!!萌え!かわいいぞこのやろう!しかしこれ以上セックスについて考えると頭がおかしくなりそうなので一旦セックスは置いておいてですね、何かぼそぼそと会話を続けた。手を握るために。沈黙が続くと手を握るような関係じゃない2人が手を握っていることをネタに会話の口火を切りそうだったから。目に付いたものを順番に会話のネタにするような2人だったから。数字と言葉で会話をしてきた。今日は体温で会話をしている。まあいいんじゃないか。午前4時。店の閉店時間なので店を出なければいけない。人妻はなかなか席を立とうとしない。タイムリミットだった。人妻を急かして店を出た。外はもう明るくなりかけていたけれど、人妻の家までずっと手を繋いでいた。恋人みたいだなと思った。誰か知り合いに見つかったらでろんでろんに酔っ払っている振りをしようと思った。「仲の良い元上司(姉御肌)と部下(酒に弱い)の再会」という一応の説明が付く。帰り際、私は何か言いたいけど言えず仕舞いで、人妻も何か言いたそうだったけど言わなかった。さようならをした。その後マクドナルドのドライブスルーでメガテリヤキを買った。品物が出来るまで受け渡し口の窓を閉めて鍵まで掛けるのは印象良くないと思った。