悲しい話

警察署へ運転免許の更新に行ってきた。警察署で当然のように交通安全協会の協会費を請求されたので「官憲の横暴許すまじ!君は良心の呵責に耐えられるか!羊の皮を被った狼よ!」とか一悶着おこしてやろうと思ったけど一言「それは強制ですか?」と言ったら「強制じゃないですよー」と言われたのでおとなしくした。その後「お前は違反運転者なので教習所で講習を受けてこい。写真を撮るので椅子に座れ。新しい免許ができたら待ってるので後日取りに来い。本来なら休む昼休みも交代で受け付けているぞ。どうだ便利だろう。わはは」と言われた。市民から巻き上げたクソ高い給料貰って昼休みを交代で取ることのどこが自慢に値するサービスなのかちっとも分からないがおとなしくした。
雨がほそ降る中自動車教習所へ違反講習を受けに行った。私が受ける違反講習というのは「C講習:違反運転者向け。免許証の有効期間が満了する日の直前の誕生日の40日前を基準日として、免許の継続期間が5年以上で、過去5年間に人身事故や違反点3点を超える(1点または2点が2回の場合を含む)交通違反がある運転者」というもので、私の起こした交通違反というのは携帯電話使用等(保持)1点と通行禁止違反2点である。ぱっと思い付いた「実りある違反講習」とはこの2件の交通違反を軸とした交通法規の講義、シミュレーターを用いた交通標識の認知訓練、教習コース内での携帯電話とハンズフリーマイクの比較実験などだが現実はもちろん違う。交差点優先車妨害とか最低速度違反とか急ブレーキ禁止違反などとにかく「交通違反者」とレッテルを貼った市民を狭い教室に50人も閉じこめて栃木訛りの強烈な講師が開口一番「取り締まりに引っ掛かったのは運がわりーから!(^Д^)みなさんご苦労さんだね!ギャバ」と始めたかと思うと免許証番号の豆知識、教習所の食堂はうまい、教習所生徒のうっかりおもしろ話などをまくし立てて「トラックドライバーの皆様へ 〜死角と内輪差〜」というビデオを上映。解散。隣に座ったお姉さんは講習中ずっと居眠りをしていた。私は運転免許が貰えればそれでいいのでおとなしくしていた。